雛鳥を選ぶ時の注意点
体型の大きい個体を選びましょう。
体型が大きい個体は、親鳥の質や栄養状態が良かった可能性が高く、また病気に対する抵抗性も強いです。 次の点をよく見ましょう。
足の大きさ 体型の大きくなる個体は小さい時からでも足が大きいものです。
胸骨(竜骨)の深さ 体型の大きくなる個体は胸骨(竜骨)が深いものです。
肉付きが良い個体を選びましょう。
鳥の肉付きは胸筋が付いているかで見ます。 痩せている個体は胸筋が付いていません。
体重が重い個体を選びましょう。
雛鳥は生後3週間程で体重がピークに達します。 成鳥の体重と同じか、それ以上の体重がある個体を選ぶと良いでしょう。
体型に異常がない個体を選びましょう。
鳥に多い体型の異常には主に次のものがあります。
趾の変形、骨折 趾が曲っていないかを見ます。 変形したり、骨折跡がある個体が多いです。
爪の欠損 全部の趾の爪がついているか、また出血斑がないかを見ます。
嘴の変形 嘴が変形していないか、小さくないか、筋が入ったりしていないかを見ます。 幼鳥時に嘴表面が黒いのは正常です。
脊椎の湾曲 背骨が異常な方向へ曲っていないかを見ます。
胸骨の湾曲 胸骨が変形していないかを見ます。
斜頚 顔が真っ直ぐに正面を向いているかを見ます。
脚の湾曲 くる病になっていないかを見ます。 くる病の個体は脚がO脚に変形しています。
腹部の突出した個体を選びましょう。
健康な個体は常に腸が糞で充満しているので、腹部が突出しています。
巣立ち近くまで育った個体は、腹部の突出が減少してきています。
食欲がある個体を選びましょう。
食欲がある個体は、そ嚢が充満しています。 ですが、食帯を起こしている可能性もあるので、そ嚢内に柔軟性があるかどうかを触って確認した方が良いでしょう。 実際にその場で食べさせてもらって、確認すると良いでしょう。
下痢をしていない個体を選びましょう。
雛鳥は頻繁に排便するため、しばらく観察すれば便の状態を確認できます。
雛鳥といえど、便は形がなければなりません。
尿酸色が白い個体を選びましょう。
感染症に感染している個体は、尿酸色が黄色からオレンジ色、ひどい場合には緑色となります。
呼吸器症状がない個体を選びましょう。
くしゃみ、鼻汁、咳、呼吸速迫、呼吸困難、開口呼吸などの症状がないかを見ましょう。
眼症状のない個体を選びましょう。
眼が赤かったり、腫れていたり、涙を流していないかを見ます。
脱水していない個体を選びましょう。
栄養失調で脱水を起こしている個体は皮膚に弾力性が無く、乾燥して荒れています。
皮膚がみずみずしく、弾力性のある個体を選びましょう。 皮膚は翼下の大腿部を確認すると良いでしょう。
羽根の状態が良い個体を選びましょう。
栄養状態が悪い雛鳥は、羽根が粗剛で小さく、変色していることがあります。 PBFDやBFDといったウイルス病に感染している鳥は、羽根が生え揃っていません。
雛だから生えていないと思わず、生え方にむらがないか、特に風切羽や尾羽の長さにむらがないかを見ます。
脚力、握力がある個体を選びましょう。
脚力、握力が弱い、または麻痺している個体は、栄養性脚弱症(脚気)になっている可能性があります。
落ち着きがあり、人に慣れている性格の個体を選びましょう。
一見落ち着きなく人を追いかける個体の方が、カワイイ印象がありますが、落ち着きのない個体はなかなかさし餌を食べてくれないことが多く、なかなか一人餌になってくれず苦労することがあります。
人を怖がっていたり、臆病な個体もさし餌を食べてくれないことがあります。
できるだけ落ち着きがあり、人に慣れている個体を選ぶと良いでしょう。 ですが、病気で元気がない個体を、落ち着いた性格であると勘違いしはていけません。